碧色の旗を掲げ

節操無しのレビューブログ。映画、小説、マンガ、ドラマ、イベント、とにかくマイペースに誉めたり誉めなかったりいろいろ書きたい。

映画「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」

超大ヒットロールプレイングゲーム「ドラゴンクエストⅤ」を原案にした3DCG

アニメ映画がついに登場! 私もドラクエシリーズでは5が3の次に好きな作品

でして、PS2移植版の5まではプレイしました。劇場版制作決定のニュースを

受け、その後も入ってくる情報には驚かされましたけれど21世紀には21世紀の

事情があるからちょっとのアレンジくらいはやむおえないでしょう、なにせ過去に

夢中になったゲームが映画に…なんですから。と、公開を楽しみにしていました。

 

公開後の評価を知るまではね。

 

以下、その件についても触れますので未視聴の方はご注意ください。

 


「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」予告①

 

ドラゴンクエスト ユア・ストーリー

 

2019年公開  配給:東宝  上映時間:103分

原案:スクウェアエニックスドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁

総監督:山崎貴  音楽:すぎやまこういち

声の出演:佐藤健  有村架純  波瑠  山田孝之 他

 

 

ざっくりとしたあらすじと感想

 

魔物にさらわれた母マーサを探す父パパスと一緒に旅をする少年・リュカは

雪深いサンタローズの我が家に帰ってきました。父や従者サンチョとの日々、

幼なじみビアンカと一緒にレヌール城のおばけ退治を経て、ラインハット城に

招かれたパパスに同行し、ヘンリー王子と知り合います。しかしヘンリーが

魔物にさらわれ、助けに向かったパパスは魔物の親玉のゲマにリュカを人質に

取られ、無惨に殺されてしまいました。

 

ゲマに連れ去られたリュカとヘンリーはセントベレス山に魔物の宮殿を建設する

奴隷として10年も働かされ続けます。機転を利かせ山から脱出したところを

麓の酒場を営む老人プサンに救われました。彼が言うにはゲマは魔界の門を開き、

かつて天空人が多大な犠牲を払って封じ込めた魔王ミルドラースを復活させようと

しているのだそうです。

 

プサンのおかげで海を渡りラインハットに帰り着くことができましたが、リュカは

パパスが死の直前に自分に託した言葉が忘れられず、ヘンリーと別れ故郷のサンタ

ローズに戻りました。我が家ではサンチョがリュカの帰りを待っていました。

そして隠された地下室を見つけ、亡きパパスの日記を読むことができました。

 

実はリュカの母・マーサは魔界の門を開く呪文を知る天空人であったがために連れ

去られたのでした。そして門を封じられるのは天空人の血を継ぐ勇者だけが扱える

「天空の剣」だけ…その勇者こそがパパスの希望でした。おそらくは天空人との

ハーフであるリュカが天空の勇者であろうと。サンチョからサラボナの大富豪・

ルドマンが天空の剣を入手したという情報を得たリュカは、困惑と不安を振り切り

サラボナへ向かいます。道中、なぜかついてくる小さなモンスター・スライムと

かつてビアンカとともにいじめっ子から助けたキラーパンサー・ゲレゲレを旅の

仲間に加えつつ…リュカは「魔物使い」と呼ばれることになります。

 

ようやくたどりついたサラボナはひどく荒れ果てていました。ルドマンは近隣に

住み着き大暴れする強大な魔物・ブオーンを倒した者に家を継がせ、一人娘の

フローラを与えるとの布告を出しておりました。可憐なフローラに胸が高鳴る

リュカでしたが、凄腕の魔法使いになったビアンカとも再会し…

 

 

※※※

 

なぜあえてゲレゲレを選ぶのか…。

 

まずは、ドラゴンクエスト5はあくまで原案であり、そのものではないことを

留意せねばなりません。物語を2時間弱でまとめるにはある程度設定を整理せねば

ならないでしょう。それは理解できる(イブールは別にいらないし)。ゲームとの

相違点に一つ一つツッコミを入れていたらキリが無い。だから単なる設定変更と

いうだけでは飲み込めない、自分の中で特に引っかかった点を挙げていきます。

 

・映像は美麗だしバトルシーンもがんばって躍動感溢れるよう作られているのだ

 けれど、ドラクエユーザーはドラクエの主人公に激しい感情表現や舶来モノの

 3DCG映画のような大仰な動作を望んでないのでは…?

 

・ストーリーの短縮のためにマーサを天空人にしたのは仕方ないとしても、

 そのせいで「パパスがリュカは天空の勇者だと期待する」という、親子の愛情に

 余計な打算を加えたこと。子どものデリケートな心理に向き合うようになりつつ

 あるこの2010年台終盤にそれやっちゃダメでしょ。超サイヤ人全盛期の当時

 ですら久美沙織氏のノベル版のパパスの手紙には「もし今のお前が平穏な人生を

 送っているならそれはそれでかまわないのでこの先は読まなくていい」という

 主旨の一文が追加されてるってのに…。個人的に最大の引っかかりポイント。

 

ラインハット国の後継者問題をやらないなら、王子をさらわれといてこの国は

 なんでほったらかしてるんじゃい…あの状況に居合わせたトムがその後も門番を

 続けられるはずがない。そもそもなんで門番が一人なんだ。

 

ブオーンを倒すために娘と財産で釣っておいて、結果何人もの戦士が戻らな

 かった結果に対しルドマンやフローラに罪悪感がみじんも感じられない。

 (RPGのよくあるイベントである以上そんなもんかもしれないが)

 

・ルドマンですらセントベレスの麓にマスタードラゴンが潜んでると知ってるのに

 なぜ魔物側にバレないのよ? いるのは分かっていても力を失ってる彼には何も

 できやしないとなめきっていたとか?

 

ギガデインのエフェクトがバギクロスよりしょぼい

 

 

…で、賛否両論だという終盤の例の展開。伏線は一応張ってあったんですよ。時々

ゲームっぽい演出やメタ発言が加わったりね。でも、ストーリーの相違点を飲み

込んでようやくこの物語自体に感情移入してきたところでそれやっちゃうか-。

そりゃ観客は怒るよ。やるならやるで、問題に対しその場の対処をすれば終わり、

もう手垢のついたようなお約束の反論を返してオレの好きにさせろや、という

分かりきった片付け方はいただけません。「この道わが旅」を流されてもひどい

茶番としか思えなかった…。

 

「大人になれ」とは言うけれど。

 

そもそも、いつまでも愛されるゲームのほとんどはハードを含め大人が、それも

頭の良い大人が真剣に作ってるんだよねぇ…この映画だって頭のいい大人が大勢

集まって作ったはずなんだけどね…おかしいなぁ?

 

「覇穹 封神演義」に対しても感じたのですが、過去の人気作品を再始動させる

なら、その作品を長年愛し強い思い入れを持つファンを相手にするということを

覚悟して作れと。「あなたがた」の言うところの「大人になれない大人」…

かつての「勇者」たちの大事な思い出の作品で釣って財布から金を出させようって

魂胆のくせに「大人になれ」と説教するとは一体どういう了見ですかい?

 

 

とはいいつつ、3DCG映画としてのクオリティ自体に問題は無いと思うのです。

幸い名曲にも事欠かないし(この映画内では過剰演奏ぎみだった気がするけれど)。

だから元々のドラクエ5に手を加えずに幼年時代・青年時代前半・青年時代後半の

3部作を作れば普通にヒットしたと思いますね、私は…。もちろん鳥山明氏のデザ

インしたキャラクターで。そして可能ならプロの声優さんを使って下さいお願い

します。

 

 

本年リメイクアニメ放送予定の「ダイの大冒険」はどうなることやら…。

 

 放送大学の単位認定試験が迫っているため、7月中の更新はおやすみいたします。