碧色の旗を掲げ

節操無しのレビューブログ。映画、小説、マンガ、ドラマ、イベント、とにかくマイペースに誉めたり誉めなかったりいろいろ書きたい。

惣領冬実「チェーザレ 破壊の創造者」 12巻

正直、もう出ないと思っていた、乱世のイタリアを我が手にせんと駆け抜けた悪名

高き英雄の物語、約4年半ぶりに発売した12巻。教皇選挙をきちんと描こうと

しすぎて話を先に進められなくなっていたと聞いたことがあります。あまり史実に

こだわりすぎるのも考えものですね…。

 

そしてまさかの2020年4月にミュージカル化決定。どのあたりの話をやる気なの

かしら台詞が説明ばかりの劇になっちゃいそうだけど。

 

チェーザレ 破壊の創造者(12) (KCデラックス)

チェーザレ 破壊の創造者(12) (KCデラックス)

 

 

チェーザレ 破壊の創造者 12巻

著者 : 惣領冬実  監修 : 原基晶  発行 : 講談社 モーニングKCDX

講談社「モーニング」不定期連載中

 

 

 

 

 ↓11巻との間に出たマリー・アントワネットの短編

blueflag01.hateblo.jp

 

 

ざっくりとしたあらすじと感想

 

乾麺は固茹でに限る!

 

 

1492年、教皇庁と中小の都市国家に分裂したイタリア。フィレンツェの実質的

支配者であったロレンツォ・ディ・メディチが没しました。勢力均衡の要であった

彼を失った諸国は動揺を始めます。後を継いだ長男のピエロはまだ若く、ロレン

ツォとは資質も信念も異なり、それまでの方針を捨て、ミラノ公国との同盟関係を

解消しナポリ王国だけと手を結ぼうとしていました。父の尽力で枢機卿になった

ばかりの弟・ジョヴァンニは困惑しながらも新当主・ピエロの意向に沿うしかあり

ません。例え昨日までの友を敵としなければならなくなっても…。

 

さらに、前々から身体の弱っていた教皇・イノケンティウス8世がとうとう危篤

状態に。次の教皇となるのは誰か…? 諸国の思惑がさらに入り乱れる中、有力

候補の一人とされるスペイン出身の枢機卿ロドリーゴ・ボルジアの息子・チェー

ザレは16歳の若さですでに父のための政治的役割を担っていました。シエナにて

密かにマントヴァ侯爵の弟ジョヴァンニ・ゴンザーガと接触したチェーザレは…

 

 

※※※

 

 

長くないと言われていた教皇がとうとう亡くなりました。みんな次期教皇選挙と

権力闘争のことばかり考えて、だぁれも教皇の死を悲しんでいないところが惨い。

この世における最高の地位についたはずなのに…。そんなでもやっぱり教皇になり

たいもんですかね。みんな「自分は大丈夫」って思うんでしょうか。

 

今までは思ったことをそのまま口にして様々な波紋を落としていたアンジェロが

言葉を飲み込むようになりました。これは成長であるけれど、彼の持ち味が減った

ようで少し寂しいですね。教皇選挙の場での初心者役、つまり状況を説明しつつ

説明を受ける役はいつのまにかいいヤツになっていたジョヴァンニ枢機卿が引き

継ぐことになります…それとゴンザーガ家のジョヴァンニもチェーザレとの会話を

通して状況説明のための役割を担っていますね。というか女性陣もみんな説明役

ですね。

 

よく根比べ、と皮肉られる教皇選挙<コンクラーベ>は記名式で3名まで投票可能。

ローヴェレさんににらまれながら自分の意志を通すのは難しそうですが、この先

寺院の壁の中に閉じこもった緋の衣をまとった腹黒い怪物たちと壁の外から様子を

うかがう、これまた肥え太った権力をまとう怪物たちの駆け引きと謀略と政治

闘争を存分に楽しめそうです。

 

…言い換えると、当分の間濃い顔のおっさんや爺さまたちがひたすら悩み苦しみ

悪巧みにふけってドヤ顔する様子を見守ることに…と書くと、なかなか需要の絞ら

れるマンガだなぁ…元々好きになれない絵柄なことも厳しいと感じる要因です。

当時の肖像画等を研究された結果にしても、どうして揃いも揃って惹かれないので

しょうかマントヴァ候フランチェスコ・ゴンザーガだってひどく辛気くさいし…

残念ながら奥さんは未登場。緻密な描写は本当に尊敬できるけど、私個人の印象と

してはマンガとしての楽しさ度は決して高くないと思う。

 

…文句を言いながら買っちゃうのは長年のチェーザレファンとして仕方ないですし

どこまでやれるか付き合えるだけ付き合いたい気もします。根比べですよ。そして

先代のブログからの推しメンのあの人もいつかは登場するのか見届けたい…。

 

 

…あれ? そういえば今回ミゲル出てましたっけ?

 

 

チェーザレ・ボルジアを知っていますか?

チェーザレ・ボルジアを知っていますか?