碧色の旗を掲げ

節操無しのレビューブログ。映画、小説、マンガ、ドラマ、イベント、とにかくマイペースに誉めたり誉めなかったりいろいろ書きたい。

藤崎竜「銀河英雄伝説」 12巻

銀河の歴史を揺るがしたシスコン英雄伝説フジリュー版コミカライズ、第12巻の

感想です。リップシュタット戦役終盤、ラインハルトとキルヒアイスの無二の友情に

亀裂が…!?

 

ネタ切れ&私生活多忙のため、当面不定期更新になります。

 

銀河英雄伝説 (12) (ヤングジャンプコミックス)
 

銀河英雄伝説 12巻

 原作: 田中芳樹(創元SF文庫)  作画: 藤崎竜

発行: 集英社  ヤングジャンプミックス

週刊ヤングジャンプ」連載中

 

 

↓前巻の感想記事はこちら

blueflag01.hateblo.jp

 

ざっくりとしたあらすじと感想

 

下級貴族出身のくせに容姿端麗・頭脳明晰・冷静沈着(案外そうでもない)・高慢ちきと

全く可愛げの無い”金髪の孺子(こぞう)”ことラインハルト・フォン・ローエングラム侯爵

21歳の出過ぎた野望を名門貴族連合軍は止めることができなかった。帝国辺境を支配

しようとしていたリッテンハイム候はキルヒアイス艦隊に惨敗し、忠実な兵たちを踏み

つけに逃亡。そのあまりに非情な姿に絶望した兵により皇帝の血を引く娘ともども葬ら

れた。残るはブラウンシュヴァイク公らの籠もるガイエスブルク要塞。総司令官・メル

カッツの制止も聞かず挑発と誘導に乗ってまんまとおびき出された貴族軍の大艦隊は

ミッターマイヤー&ロイエンタール両艦隊によって壊滅的な打撃を受け、ブラウンシュ

ヴァイク公の娘も死亡。皇位継承権を持った姫を2人とも失い、さらに戦費調達のため

重税を課せられた荘園惑星の反乱に怒ったブラウンシュヴァイク公が核攻撃を実行した

ため、まだ残っていた兵たちの心も完全に離れてしまった。かくして貴族連合はリップ

シュタット戦役の続行は不可能になった。

 

ある者は逃亡、または自害、メルカッツ提督は自由惑星同盟に亡命…空虚な要塞の

主として残されたブラウンシュヴァイク公。500年に亘る腐敗した貴族社会の

象徴たる、哀れな公爵の運命は?

 

 

 

※※※

 

 

戦乱は長引かせない方がいいに決まってる。犠牲は少ない方がいいに決まってる。

でも、だからって惑星に住む200万の民間人を見捨てるなんて合理主義以前の

問題じゃねーか、と怒ったところで起こってしまったヴェスターラントの悲劇。

こんな愚かな真似をするほど狼狽しきっていたブラウンシュヴァイク公に比べ、

甥のフレーゲル男爵は己の所業を一切悪びれず、潔く滅ぶのも貴族と自己完結して

毒杯をあおりました。死体は出てこなかったけれど多分死にました。勝ち逃げに

近い。まぁ…ブレない人は悪者でも嫌いきれませんね。変に度胸があったし。

 

辺境を丸ごと平定したキルヒアイス提督の重要性に目を付けたのは、争乱の影に

暗躍し利を得ようとするフェザーン商人。彼らにとって流血はリップシュタット

戦役だけで満足できるものでは無いのでした。ラインハルトの腹心として、あまり

にも大きな功績を上げてしまったキルヒアイス。円満な人柄と統治能力で辺境の

人々の心を掴んでいます。ただでさえ凄まじい階級インフレが起こっている現状、

何をもって彼に報いるのか…彼はきっとラインハルトやアンネローゼと心をともに

生きていられれば何もいらなかったのでしょうけど、ささやかな望みに反して優秀

すぎました。彼が望まずともいつか、ラインハルトに不満を抱く誰かが彼に目を

つけることになるだろう…と、危惧されてもしかたないほどに。

 

 

いつもの極端なキャラクターデザインのターン。今回は、いくら役割上容赦が要ら

ないとはいえ、よくもまぁ、ここまで生理的嫌悪感を引き起こせる容姿の人物を

描けるものだなぁと逆に感心しました。キルヒアイスが容姿で人柄を判断する人間

じゃ無くて良かったよね…。

 

 

”少年たちの時間”がまもなく終わろうとしております。12巻でまとめるのかと

思ってたら次巻に持ち越しでした。

 

 

 ↓13巻がもう出ていました

銀河英雄伝説(13) (ヤングジャンプコミックス)

銀河英雄伝説(13) (ヤングジャンプコミックス)