碧色の旗を掲げ

節操無しのレビューブログ。映画、小説、マンガ、ドラマ、イベント、とにかくマイペースに誉めたり誉めなかったりいろいろ書きたい。

映画「アウトレイジ 最終章」

久しぶりに最近観た映画二本分さらっと感想を…と思っていたら案外長くなりそう

だったので一本分にしておきます。

 

ある日、TS●TAYAの準新作陳列棚にて実写版「鋼の錬金術師」と実写版「ジョジョ

奇妙な冒険」と実写版「銀魂」のどれかを借りようか悩みに悩んだ結果棚の上部に

並んでいたこれを選びました。

 

(「銀魂」は後日TV放送にて視聴しました。笑いました)

 

www.youtube.com

 

アウトレイジ 最終章

2017年公開 (R15+指定)  上映時間 : 104分

監督 : 北野武  配給 : ワーナー・ブラザーズ  音楽 : 鈴木慶一

出演 : ビートたけし  大森南朋  西田敏行  大杉漣  ピエール瀧

 

 

ざっくりとしたあらすじと感想

 

「迷惑もハローワークもあるかい!!」

 

日本のヤクザ・花田は韓国済州島のリゾートホテルに滞在中、出張サービスで呼んだ

風俗嬢たちが気に入らず暴力に及んだところ、駆け付けた老いた用心棒に逆に強く

恫喝されて詫び料を払うことを約束します。しかし花田は素直に支払うつもりは毛頭

無く、後日金を受け取りに来た用心棒の使いは花田の部下に殺されてしまいました。

関西で最大の勢力を誇る暴力団・花菱会において新会長・野村の覚えめでたく順調に

出世しているつもりの花田は何食わぬ顔で日本に戻ってきたものの、済州島は日韓の

政財界のフィクサー・張会長のシマであり、殺した男も張会長の組織の者だと知り

驚愕。兄貴分の若頭筆頭補佐・中田とともにわびを入れに張会長の元を訪れますが、

二人の態度が悪かったこともあり相手にされませんでした。

 

張会長とのトラブルを穏便に済ませることに失敗した花田や中田はさらに上役に泣き

つくしかありませんでした。花菱会新会長・野村が気に入らない若頭・西野。西野が

邪魔な野村。それぞれの思惑から、今回の花田の一件を利用しようと試みます。

 

一方、仲間を殺されて激怒する用心棒はかつて山王会の会長、幹部らと刑事を殺して

日本を逃走し、日韓の政財界のフィクサー・張会長に保護されていた日本のヤクザ・

大友でした。花菱会とも関わりの深い男です。跡目を巡る陰謀に張会長まで巻き込む

花菱会、仲間の仇の花田、そして今も日本のどこかに潜伏しているはずの、かつての

弟分・木村を死に追いやった連中をこのままにしておけず、日本に戻ることを決意

するのでした。が、それは穏健な張会長らの望むことではなく、また刑事を殺害した

大友の行方を追っていたマル暴も大友の帰国をかぎつけて…

 

※※※

 

アウトレイジ」 … 激怒、暴力、非道な行為

 

ちょっと異色作です。ヤクザが主人公のヤクザ映画なんだけど、「任侠」映画では

ない。救いが無いし、杯を交わした者同士の強い絆を描いてるわけでもありません。

大友も義理はともかく人情はほとんど汲まず、古くて頑固で年老いて、ヤクザの世界

でも居場所を無くし、自棄になってる部分がありました。でもなぜか慕ってくれる

ヤツも現れるんですよね。

 

高齢の出演者が多く、病み上がりの身を押して演技する役者魂には敬服いたしますが

やっぱり弱々しいし、ビートたけし氏の滑舌も期待できませんので日本語字幕推奨。

そしてこの映画のどこを取ってもまったく色気はありません。どこまでも果てしなく

おっちゃんとじいちゃんが争ってるだけです。そして1作目、2作目を観ていないと

話がつかめないかと…。 私も2作目しか観てなかったんですけど、山王会の落ちぶれ

具合がなんだか切ないですね。

 

北野監督はヤクザが好きだなぁ…何しろ映画を撮り始める前の「たけしの挑戦状」の

世界でも劇場にて「やくざ対やくざ」なる演目が公演されているご様子でしたし、

街中で、店で、家族とも殴り合いをする殺伐さ…それはともかく、出てくるヤクザの

みなさんどいつもこいつもロクデナシでロクな末路が用意されていませんでした。

どいつもこいつもロクデナシだから何人死んでもあまり心が痛まないのが救いになる

レベルです(人的資源の損耗という面では相当しんどい)。反面、生きてるからこそ

すっきりしない連中もいます。でも花菱会だって今回の騒動で相当に弱体化したこと

でしょうし、張会長もとばっちりで痛い思いをさせられたし…。

 

まったくもう、一人の小物ヤクザが落とし前をケチったせいでとんでもない流血の

抗争に発展してしまったもんです。速やかで且つ自発的な、誠意…が欠如していたと

しても少なくとも筋を通したおわびが大切なのですわ。

 

やっぱりヤクザは憧れる存在でも積極的に関わるもんでもありませんね。警察も

権力に屈して情けなかったんですけど。松重豊さん演じるマル暴の刑事さんは敗者と

言えば敗者、ただし無事生還できたとも言えることでしょう。彼が飲み屋街に消えて

いったのはわざとかな?

 

もうひとつ大事な教訓として、外国人の目の前でどうせ分からないだろうと日本語で

悪口を言っちゃいけません。意外と相手は理解できちゃいます。(逆パターンが北野

作品の「BROTHER」に出てきましたっけ) 理解できないとしても普通に感じ悪い

ですし…。そして、大事な話をする場所は考えた方が良いですね。誰が誰と繋がって

いるか分かったもんじゃ無い…あぁ怖い。つまりゴンさんが超有能でした。

 

書くにつれ、生きる上でためになる要素がかなり含まれている名作映画のような気が

してきました…。大杉漣さんも偲べますし。1作目も観てみようかな。

 

 

 

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鷹野樹 (@blueflag01) | Twitter