碧色の旗を掲げ

節操無しのレビューブログ。映画、小説、マンガ、ドラマ、イベント、とにかくマイペースに誉めたり誉めなかったりいろいろ書きたい。

映画「ねこあつめの家」

疲れた時は、やっぱりネコ。大ヒットアプリゲーム「ねこあつめ」が実写映画に

なりました!! どこかで見たことのある有名アイドル猫がここに結集です!!

 

※ この映画は野良ネコの餌付けに寛容な世界だという前提でご視聴ください

 

 


「ねこあつめの家」予告

 

ねこあつめの家

2017年公開  上映時間 : 92分  配給 : AMGエンタテイメント

監督 : 蔵方政俊  音楽 : 塚田良平

出演 : 伊藤淳史  忽那汐里  大久保佳代子  木村多江

原案 : Hit-Point 「ねこあつめ」

 

 

ざっくりとしたあらすじと感想

 

若手小説家・佐久本勝(さくもとまさる)はただいま重度のスランプにドハマリ中。

連載中の小説も軌道に乗らず、担当編集者から「主人公をゾンビにしよう」などと

無茶な指示を出されてしまいます。同時期にデビューしたベストセラー作家を意識

しちゃったり、よせばいいのに自分の評価を気にしてエゴサーチしたらデビュー作

一発屋扱い、よせばいいのに他人に成りすまして自分の作品を持ち上げる書き込み

しちゃったらすぐ自演とバレたり…生活サイクルも崩れ、なかなかひどいドツボっ

ぷりでした。

 

佐久本は気分転換のためと言いつつ、ほぼ現実逃避に近い形で路上占い師(?)に指示

された田舎の町の借家に転居しました。都会の喧噪やネット環境から離れた静かな

場所で執筆活動に打ち込むのか…と見せかけて、本当にただほっといて欲しかった

みたい。連載も2回ほど落としてしまいます。

 

しかし情報は漏れるもの。たちまち出版社の担当さんに見つかってしまいました。

仕事だから…と評価をされないことが分かっている間に合わせのゾンビ原稿を書かさ

れて、時に怒りを爆発させましたが担当のお姉さんも佐久本をどうもっていけば復活

してくれるのか、扱いに迷っていたようでした…。

 

もう1つの悩みは、広い庭に度々侵入するネコの存在。

 

「ここ、オレんちなんだけど…」

 

と、言いながら次々に現れるネコが気になった佐久本は収入が少ないにもかかわ

らずネコのエサや猫グッズを買い込んで、ネコさんがお庭に来てくれるのを待つ

日々。ボールにクッションに段ボールハウス、ツボにこいのぼりトンネル、高級

マグロ猫缶…。来てくれたらもちろん大喜びで写真をパシャリ。気付けば庭中ネコの

おもちゃだらけ、ネコ手帳を作ってみたり、キャットタワーまで作りだす始末…。

 

こんな生活してて大丈夫か…? と心配していたらやっぱりプロの世界は厳しくて、

連載打ち切りが決定。家賃すら満足に払えなくなってしまいましたが都合良く行き

つけのペットショップでバイトに雇ってくれました。しかし佐久本、このまま作家

人生を終わらせて本当に良いのか…!?

 

※※※

 

想像していたより人間のドラマ部分が多かったですね。もう少しねこさんたちが

騒ぎを起こしたり、物語に主体的にからんでくるものだと思ってましたが…基本

彼らはお庭とお部屋で遊んでるだけでした。人生に行き詰まった若者がネコに癒さ

れて他人との絆を取り戻し、前へ進んでいく…というまぁありがちでご都合主義も

多いパターンとなっております。しかし、とにかくこの映画は「ねこあつめ」の世界

(ねこあつめの庭)を実写で楽しめばそれでいいんです。庭にグッズを設置し、エサを

用意し、じっと待つとねこさんたちがやってきて遊びだす。眺めて、写真に撮って…

あぁ、今日も癒される!! それでいいんです。細かいことはどうでも。

 

とはいえ、さえない男を演じさせたら伊藤淳史氏はさすがのものですね。脇を固める

俳優・女優さんがたも派手さに乏しくても味のある面々が揃っています。何よりも

ネコ! 始めに現れたネコ、ちゃはちさん(本名はシナモン)のふてぶてしい表情と

きたら、本当は何か深い意図を持って佐久本氏宅に現れたのでは、と疑うほど…。

 

 ↓佐久本氏は庭に呼んだねこさんたちを眺めるだけで不動産屋さんに叱られることも

糞尿害にすら悩むことはありませんがそれはそういう映画だということで、ネコを

飼うことの負の面をより強く描いた映画はこちら。小説家のさえない青年ではなく

マンガ家志望のさえない青年が主人公です。(クロちゃん役のネコが「ねこあつめの

家」に登場します)

 

blueflag01.hateblo.jp

 

小説家だけでなく、才能を生業にする人々が成功せず苦しむ姿は何度見ても辛いもの

ですね…でも、だからって受け手のこちらだってこの世の全ての作品を評価したり

お金を出して買うわけにもいかないからなぁ…。