碧色の旗を掲げ

節操無しのレビューブログ。映画、小説、マンガ、ドラマ、イベント、とにかくマイペースに誉めたり誉めなかったりいろいろ書きたい。

映画「猫忍」

荒んだ心にはやっぱり猫。というわけで「猫侍」の流れを汲む猫時代劇「猫忍」の

劇場版です。ドラマの続きの完結編にあたります。

 


5月20日全国公開!映画『猫忍』予告編

 

猫忍

2017年公開  上映時間 : 96分  配給 : AMGエンタテイメント

監督 : 渡辺武  音楽 : 遠藤浩二

出演 : 大野拓朗  金時  藤本泉  船越英一郎  森本レオ(ナレーション)

 

 

 ↓前のお話はこちら

blueflag01.hateblo.jp

 

ざっくりとしたあらすじ

 

戦国時代より代々続く忍者・霧生一族が住まう信州澤木藩霧生の里から江戸へ送られた

若き忍者・久世陽炎太は、幼い頃生き別れた父・久世剣山が変化の術で姿を変えた(と、

信じ込んだ)むっちりフクフクふてぶてしい赤鼻の茶トラ白猫と長屋で暮らしながら

任務に取り組む日々でしたが、「父上」を通して周囲の人の温かさや信じることを

学んでいき、やがて忍びとしての生き方に疑問が生まれ、猫のように心のまま、

自由に生きたいと願うようになります。

 

霧生の里では猫は魔物とされ、まして飼うなんて重大な掟破り。ある日とうとう

「父上」の存在が上役にバレたこと、さらに陽炎太の父・久世剣山が里から持ち

出したという、初代当主の秘伝の術が記された”変化の巻物”を取り戻そうとする

党首・桂木の命により、陽炎太は抜け忍として追われる身になってしまいました。

 

追っ手を追い払いながら「父上」を人間に戻すため”変化の巻物”を探す道中、ある

宿場町に立ち寄ります。猫連れでも泊めてくれた親切な旅籠のお女中は、実は

霧生の里に雇われた冷徹な「追忍」・紅葉でした。そうとは知らずに猫飼い仲間と

して紅葉を信用し始めた陽炎太でしたが…!?

 

 

主な登場人物

 

● 陽炎太 … 勢いで抜け忍になっちゃった主人公。追っ手を何度も撃退している

大野拓朗)  うちに精神・肉体とも鍛えられ、かなりの手練れになったとか。

        ドラマ版のように心の中でボヤくことが減り、真面目一辺倒になっ

        ちゃってちょっとつまらないです。それでいて何の迷いも無く

        「父上」が父上と信じているため周囲は半信半疑ながらも彼の

        信念に押されがち…。ツッコミは女子ズにおまかせ!

 

● 「父上」 … ふてぶてしい赤鼻のおっさん猫。陽炎太の父が変化の術で変身

(金時)     した姿…らしい。何を思うのか分からないけど今日も陽炎太の

         懐に大人しくおさまって一緒に旅をする。剣山の行方を探す

         霧生忍者らに狙われることに…。

 

● 燕 … 陽炎太の幼なじみ。党首・桂木に忠実なクールなくのいちで「父上」が

藤本泉) 父上とはまったく信じていないけれど、内心陽炎太の身を案じている。

 

● 紅葉 … 情も真心も無い心の冷たいくのいち。霧生忍びに雇われ、陽炎太に

佐藤江梨子)近づくために旅籠で働き、猫を拾い、「真心」と名付けるが…。

 

● 久世剣山 … かつて霧生最強の忍びと言われた男。陽炎太の父。”赤鼻の剣山”

船越英一郎)  とも呼ばれる。15年前に”変化の巻物”を持って里から姿を

         消した。猫に憧れていたらしい。

 

● 桂木 … 霧生の里の現党首。太平の世になり無用の存在となりつつある忍びの

麿赤兒)  里を維持しようと必死、気苦労が絶えない。里から逃亡した剣山を

       恨み、”変化の巻物”を取り戻すべく陽炎太を手の者に追わせるが…

 

● 猫見屋 … 猫のことならなんでも聞いて!な店(チェーン店?)の老店主。

柄本明)   猫の心が分かると評判で、陽炎太が「父上」の考えてることを

        教えてもらいに行ったり紅葉が拾った猫のことでよくお世話に

        なる。無駄に柄本明

 

その他追忍のリーダー青目とそのノリの軽い部下たち、紅葉を雇った江戸かぶれの

霧生忍び、ドラマにも出てきた剣山の知人・抜け忍の迅雷などなど。

 

ざっくりとした感想

 

行ったり来たり。時に厳しいけれどどこか憎めない忍びのみなさんと、猫。忍びの

掟は厳しすぎる(正直、割に合わないと思う)。だから勝手気ままな猫に憧れる…。

 

なんか現代ノリでネコさえ可愛ければいいような軽い時代劇のように見せかけて、

妙に心に残る言葉の多い物語です。もちろんネコは可愛いです。「父上」の他に

もう一匹くりくりおめめのかわいい三毛猫ちゃんも登場!! お名前は、飼い主が

猫見屋に「自分に欠けているものは何か」と問われ思いついた「真心」。興味深い

センスですね。(本名は”あんみつ”ちゃん)

 

他にも、

 

迅雷「抜け忍って案外ヒマなんだよ。生き延びるだけになっちまうから」

 

燕「どうして私にそのような大事な話を?」

桂木様「なんか愚痴を言いやすいんだよね。忍びとして位が高すぎず低すぎず、

    口が固いし性格スレすぎてないし。ちょうどいいの。(要約)」

燕「え~…(意訳)」

 

…ってな感じで。燕の桂木様の起こし方もうならされました。霧生の里で猫が禁じ

られた理由、陽炎太の父・久世剣山が姿を消した事情、”変化の巻物”の所在、そして

「父上」は本当に父上だったのか…? という様々な謎が解明いたしますが詳細に

ついては今回ばかりは内緒にさせていただきます。ただ、剣山が姿を消したのは

嫁から逃れるためではなく、霧生の里のため、なにより陽炎太のためだったこと、

陽炎太の「父上」への想いは本物だったことだけは書いておきます。

 

「猫忍」はこれにて完結ですね。ちょっと寂しい…。「父上」は「玉之丞のおで

かけ」というアプリゲームにプライヤーキャラとして登場しているから、会いたい

ときに会えますけどね! 陽炎太と「父上」の行く末に幸あれ!!