碧色の旗を掲げ

節操無しのレビューブログ。映画、小説、マンガ、ドラマ、イベント、とにかくマイペースに誉めたり誉めなかったりいろいろ書きたい。

志水アキ「鉄鼠の檻」 1巻

毎度おなじみ志水アキ氏による京極堂シリーズ(または百鬼夜行シリーズ)のコミカ

ライズの新作です。舞台は箱根の奥のお寺。このお話は正直ノータッチで1巻を

読んでも何が何だか分からなくて感想らしい感想を書けるか不安ですが、今回は

あえて先の展開を調べず、完結するまで待たず、わけが分からない気持ちも含めて

書いてみようと思います…。途中でガマンできなくなって調べるかもしれません。

 

(もう2巻が発売してるそうですね)

 

鉄鼠の檻(1) (KCデラックス エッジ)

鉄鼠の檻(1) (KCデラックス エッジ)

 

鉄鼠の檻(てっそのおり) 1巻

原作: 京極夏彦  作画: 志水アキ

発行 : 講談社 KCデラックス エッジ

マガジンエッジ連載中

 

 

 ↓京極堂コミカライズシリーズ前回の感想はこちら

blueflag01.hateblo.jp

 

ざっくりとしたあらすじと感想

昭和28年の始め。 雪深い箱根の歴史ある宿”仙石楼”に男女の客が到着しました。

雑誌記者・中禅寺敦子と、臨時助手のカメラマン・鳥口。目的は宿のさらに山奥に

ある”明慧寺(みょうけいじ)”の取材です。二人が先客…旧知の仲の元医師・久遠寺

氏と、同席の骨董屋・今川らと談笑していると、雪の積もった宿の庭に突然僧侶の

亡骸が出現します。座禅を組んだまま凍っていました。周囲に足跡は無く、本当に

”突然現れた”死体でした…が、駆けつけた警察は目撃者らの証言を信じず、旅館の

人間全てに疑いの目を向けます。

 

死んでいた僧侶は明慧寺の役職者の一人・了稔と判明。今川が待っていた商売相手

でした。当然明慧寺の僧侶たちも捜査対象にされてしまったので思うように取材のでき

ない敦子たちでしたが、役職者の許可を取り、寺に宿泊することになりました…。

 

ちょうどその頃、同じ箱根…と言っても離れた地域の宿には敦子の実兄の”京極堂

こと中禅寺秋彦が、夫人と友人の関口夫妻を伴い滞在していました。ある投資家に

よって開発の進む奥湯本の山中にて発見された古い蔵の中に貯蔵されていた大量の

古書の整理を依頼されたのです。そこを殺人事件の発生を知らせに鳥口が駆けつけ

助力を要請…なぜ京極堂をって、久遠寺氏が事件の解決のために自称名探偵の

榎木津を招いたから! どうかあの人の暴走を止めてください!!

 

明らかに何かを隠した様子の敦子の同僚・飯窪。鼠と牛。山中を彷徨い唄う少女。

 

故事蘊蓄の塊の京極堂がその存在知らなかった、宗派に属さない寺、明慧寺…

多くの謎が散りばめられた「箱根山連続僧侶殺人事件」はかくして流血の幕を開い

たのでした…。

 

※※※

 

コミカライズ版「絡新婦の理」(連載雑誌の都合により大幅な尺削りによる完結)の

続編である今回は、原作小説の発表順としては4作目。「絡新婦の理」の前作に

あたり、時系列的には今回の出来事の裏で「目潰し魔」事件が進行中、絡新婦~で

榎木津の助手になろうとしていた元刑事の益田氏が刑事として登場…と、きちんと

整理しないと非常にややこしいことになってます。また絵柄が変わったなぁ…。

骨董屋「待古庵」こと今川さんの目がやたらキラキラしています。

 

シリーズ恒例、旧作品の登場人物再登場枠は「姑獲鳥の夏」の惨劇から生き残った

ものの多くを失って旅館で隠居状態の久遠寺院長。1巻はひととおりの主要人物が

揃ったわけです。いつもの面々と箱根に住む人々、お坊さんたち…中性的な美貌の

若い坊主、明らかに肉体派の坊主、普通に爺さんな坊主、下働きの若い坊主、通り

すがりの修行坊主、そして按摩さんが山中で出くわした、自称”鼠”の謎の坊主…。

いろんな坊主が出てきますがやっぱり坊主ばっかりと、シリーズの中でもかなり

異色な作品なのではないでしょうか? いや、何作も知らないけどね?

 

殺人事件より榎木津先生の襲来の方が恐ろしいと言わんばかりの関口君&鳥口君。

関口君は相変わらず陰鬱な顔で危ない境界にたたずんでいます…。榎木津先生の

大活躍を期待(?)しつつ、こじれにこじれた後でようやく重い腰を上げる京極堂

待ちつつ、続きは次巻のお楽しみ。

 

 

 ↓原作の方。1376ページって…

文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)

文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)