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碧色の旗を掲げ

節操無しのレビューブログ。映画、小説、マンガ、ドラマ、イベント、とにかくマイペースに誉めたり誉めなかったりいろいろ書きたい。

志水アキ「絡新婦の理」 4巻(完)

TSUTAYAで観たい映画がたくさん並んでました。この場を借りて忘れないために

メモります。「インフェルノ」「ルドルフとイッパイアッテナ」「シン・ジョーズ

「キアヌ」「超高速!参勤交代リターンズ」、それと「高慢と偏見とゾンビ」…

 

どんな映画だよ…? 

 

というわけで京極堂シリーズのコミカライズ版「絡新婦の理」、ここに完結です。

5月半ばまで多忙のため、ざっくりモードです。

 

 ↓前回の記事です

blueflag01.hateblo.jp

絡新婦の理(じょろうぐものことわり) 4巻

原作: 京極夏彦  作画: 志水アキ

発行: 講談社  マガジンKC

 

 

 

探偵・榎木津の活躍によって聖ベルナール学院を恐怖に陥れた「黒い聖母=絞殺魔」は

拘束されました。学院に雇われていたまかないの杉浦です。自白もとれましたが学院と

一連の殺人との関与をどうしても認めたくない学院の経営陣の対応のひどさにますます

失望する呉美由紀。織作家の末娘・碧の関与も否定的で、逆に実母である織作真佐子の

方が娘より美由紀の証言を信用する始末。一方、「目潰し魔」の捜査で学院を訪れた

木場刑事もすっきりする結果を得られません…。

 

全てを操る蜘蛛のたくらみはまだ終わっていなかったのです。逃走した杉浦は碧を殺害

しようとしていました。騒然となる人々。そして魔術に縛られた学院に、因縁に縛ら

れた織作家。黒衣の拝み屋京極堂が姿を現す…。

 

やっぱり残り1冊におさめるのは無茶だった…!!

 

一応事件が解決したことになるんですが、駆け足すぎる展開に理解力が追いつきません

でした。そんなところで終わりなの!? 私自身は先の展開が気になるとネタバレを気に

せず調べることが多いからこの物語のあらすじもだいたい把握してましたけど、他誌に

移籍してでも丁寧に描いて欲しかったな…せっかく原作もマンガ家さんも良質なコミカ

ライズなのに、残念でなりません。それからこのシリーズの内容は少年誌に向いてない

ので出版社さんはそのへんも考慮願います。

 

今回もいきなり出てきて口八丁で偉そうに、まるで見てきたかのように事件の全貌を

暴き出して、でも一応関係者のデリケートな部分は配慮してるんだけど、毎回こじれに

こじれた頃に出て来るもんだから結局何もかも暴かざるをえなくなってほぼ全てを崩壊

させちゃう、そんな京極堂さん。人間一度にできることに限界がありますからね…。

 

このシリーズが好きになるかは京極堂と榎木津の特異なキャラを受け入れられるかに

かかってるなぁと…私は未だに飲み下せない…なんなんだろうこいつら…なのに気に

なっちゃう。面白い。二人で織作家に向かうシーンも無駄に格好良かったですね。

 

呉美由紀さんはかなり健全かつ常識的な思考の持ち主で好きなタイプの女の子でした。

(学院の大人がダメすぎるから余計に…元理事長もいい人そうに見えてポンコツだし…)

榎木津氏とのやりとりも微笑ましくて。もっと彼女の活躍を見たかったな。東京にいる

ならまたどこかの作品で再登場しないかしら?

 

この作品の重要なテーマの1つであるジェンダー論についても考えることは多いです。

日本に限らず古今東西宗教ですらもずっと続いてきた女性蔑視傾向のために女が権力を

持つことが特異で奇異な扱いを受け、結果こんな「織作家」のお話が誕生してしまった

わけで…女ってのはそんなに悪い生き物なんだろうか。人間の半分は女で、人間誰でも

女から生まれてくるのに。

 

女性の権利の向上の為の戦いは今も続いています。私は自分が女であることは別に

かまわないし、男性には男性の苦悩があると思いますけど、古今東西積み重なってきた

女性側の負担が「女性専用車両」や「レディ-スデー」なんて目先の優遇措置と釣り

合うとは思えない…。男も女もお互い尊重しあって自分の出来ることをやっていく、

そうありたい自分として生きていける世の中になればいいと願っていますが…絵空事

しかないんでしょうね。

 

 

絡新婦の理(4)<完> (講談社コミックス)

絡新婦の理(4)<完> (講談社コミックス)