碧色の旗を掲げ

節操無しのレビューブログ。映画、小説、マンガ、ドラマ、イベント、とにかくマイペースに誉めたり誉めなかったりいろいろ書きたい。

映画「帰ってきたヒトラー」

もっと若者に流行の萌えやスタイリッシュ満載なアニメとかベストセラー小説とか

ときめく恋の物語とかを記事に書く気は無いのか…? と自分でも呆れるほど色気の

無いブログですが、読んでくださる方々ありがとうございます。ぶっちゃけ書いてる

本人にも色気が無…それはさておき今回は前から気になってた色気の無い映画です。

ネタバレはできるだけ抑えます。

 

www.youtube.com

帰ってきたヒトラー  (原題:Er ist wieder da)

2015年公開(日本公開は2016年)  製作国: ドイツ

原作: ティムール・ヴェルメシュ

監督: デヴィット・ヴェント  音楽: エニス・ロトフ

主演: オリヴァー・マスッチ

 

 

ざっくりとしたあらすじ

2014年のある日。ベルリンの一角にドイツ史上最大のタブーであるチョビヒゲの

政治家にそっくりな軍服姿のおっちゃんが現れました。ガソリン臭くて言動まで”例の

あの人”にそっくりなおっちゃんはキオスクの世話になっていたところテレビ局をクビに

なったばかりのTVディレクターに勧誘され、一緒に動画撮影を始めます。いろいろ

撮ってインターネットに配信したところなんと大好評。この動画のおかげでTV局に

採用されトーク番組の出演が決まった彼は政治トークネタでたちまち大人気に。ネット

では政治のていたらく、不景気、移民問題などみんなが言えないことをズバッと言って

くれる彼を賞賛する声が拡散し、TV局の視聴率はうなぎのぼり。危うさを感じる人の

声はあれど、熱狂の前にかきけされます。

 

誰もが彼を”ヒトラーのそっくりさんのコメディアン”と思っていました。しかし紛れも

ない本物のアドルフ・ヒトラーであった彼は…

 

※※※

ざっくりとした感想 

総統閣下恐るべし…!!!!

 

最初は笑わせておいて…ただのコメディ映画と思わない方がよいです。

 

人間性はともかくさすがに激動の時代に国家のトップに立った男だけあって、バイタリ

ティにあふれていました。”コメディアン”としての自己を演出しながら人々の必要と

している言葉を発し続け、路銀が尽きれば広場で似顔絵を描き、文明の利器も吸収する

など賢く立ち回り、非難されてもへこたれず次の一手を思いつきます。そして己の

目標を見失っていなかった…。彼の周囲の、マスコミ陣を始めとする目先の利益に

囚われた連中じゃとうてい敵わない相手だったってことです。

 

ヒトラーというキャラクター性を利用した、分類すれば真面目系天然に属する?ネタも

面白かったのですが(どこかの映画で観たようなシーンのパロディも入りました)、

実際のドイツ国内事情の風刺の面も強く、ヒトラーとして街角インタビューにいそ

しみ、サッカースタジアム前で写真をせがまれ、実在の政治家さん方とも会ってます。

ドイツの現状に詳しければより面白かったんでしょうね。とりあえず犬とサッカーが

好きな国民性であることは分かりました。それとヒトラー氏は料理にあまり関心が

無いようです…。

 

70年前と違い市民一人一人が素早く情報を集められる世の中で(逆にそれを利用でき

たとしても)こんなに容易くいくかしら? と疑問には思いますけれど、今回の映画の

ような作品が生まれ評判を呼んだ以上、本当にドイツの人々に積年の不満が蓄積して

いるのかも…? 「過去の過ちがあるから…」「人種差別はいけない」などと過剰に

押さえ込まず、ほどほどに利己的な心を発散させた方がみんなにとっていいのかもしれ

ません…。もちろん昨今の世界情勢からすれば、ドイツ以外の国にだって十分危険性は

あるのです。

 

私自身の政治的信条なんて語ってめんどうくさいことになるのは嫌だからここで書き

ませんが、多少歴史を囓った身から思うに物事には必ず起こるまでの流れが、原因が

あるわけです。かつて”彼”は民衆に選ばれてドイツのトップに立ちました。選んだ人々

にも責任があるはず。なぜ選ばれたのか? 先の大戦の賠償金と恐慌で経済的に苦し

かったから。彼らを追い詰めたのは誰? その原因は? 責任は無いの…?

 

では何故この時代に”彼”が戻ってきたのか? 「必要とされたから」以外の理由は無い

でしょう。神が? それとも人が? みんな移民がなだれ込んで不景気で困ってる

から? なんで移民が来るのか? 元の国での生活が苦しいから。なんで苦しいの?

搾取されるから。あるいは戦争が続いてるから。なんで? 誰が原因?

 

う~ん…。

 

めんどくさいから人類を滅ぼすしかない。

 

…という厨二病的結論を出したくなるわけですけれども、そうしたら原発とか化学工場

とか放置するとダダ漏れして困るものをちゃんと止めてから滅ぼさないといけないし…

 

それもめんどくさいなぁ。

 

こんな物事が簡単に解決してくれないめんどくさい世界であっても自分の考えを持ち、

簡単に流されない生き方をしなければ…。誰もがみんな、そうであって欲しいです。

 

 

評価:面白かったけど考えることが多すぎて疲れるので2回しか観ませんでした。

 

 

↓やっぱり字幕=演者の生演技=ドイツ語=よりそれっぽく観るのをおすすめ !

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